製品の追跡と生産体系管理

MESの「製品の追跡と体系管理」機能とは

アメリカのMES推進団体「MESAインターナショナル」が定義するMESの機能において、10番目に紹介されているのが「製品の追跡と体系管理」機能です。

生産現場の管理においては、実績による加工履歴だけではなく、次の作業スケジュールも把握しなければなりません。本機能は加工途中の仕掛品を追跡（進捗確認）するとともに製品履歴も管理し、併せて次の作業（後工程）も把握するものです。

MESシステムにおける「製品の追跡と体系管理」機能の例

加工途中の仕掛品の進捗確認や、次の作業工程などを把握する機能です。以下で実際にリリースされているMESシステムの例を見てみましょう。

IB-Mesの「製品の追跡と体系管理」機能の例

IB-Mesの生産進捗管理機能では、それぞれの設備が何を生産し、いつ完了するのかをリアルタイムで把握できます。稼働状態を示す画面は視認性に優れ、工場全体の状況も一目でわかります。

また、原因解析や影響分析、変化点など多角的なトレーサビリティが可能なのもIB-Mesの特徴です。原因解析（トレースバック）ではロットの設定によって不良発生時の影響範囲を特定できるので、被害の最小化と問い合わせに対する迅速な対応が可能になります。影響分析（トレースフォワード）では問題のある部品や材料を使用した製品を特定し、不良出荷を未然に防ぎます。

そして製造工程の中で何が起きたのか、さまざまな出来事を時系列で追跡するのが変化点トレーサビリティ。トラブルの原因が製造条件の変更にあるのか、設備停止後の作業に原因があるのか、分析作業をサポートします。

参照元：IB-Mes公式サイト（https://uni-face.co.jp/factoryib/ibmes/）

IB-Mesとは

株式会社ユニフェイスが開発した「IB-Mes」は、製造現場でニーズが高い基本的な機能を網羅したMESシステム。パッケージ型ソフトウェアながらカスタマイズやアドオンによる機能拡充も可能で、コストパフォーマンスにも優れています。

FMESの「製品の追跡と体系管理」機能の例

FMESの工程管理は、トレーサビリティ機能も充実しています。原料や使用期限、仕掛品の状態や保管場所、数量などを詳細に把握し、仕入先や販売先への情報追跡も可能です。

参照元：FMES公式サイト（https://fmes.work/）

FMESとは

株式会社ファイブモーション・システムズが開発した「FMES」は、社外からの現場把握やテレワークにも対応可能なブラウザ型のMESシステム。スマートデバイスから入力された作業進捗や検査データをリアルタイムで共有・チェックできます。

Tranzac MESの「製品の追跡と体系管理」機能の例

Tranzac MESを導入すると、誰もが何時でも、どこからでも現場の生産計画や実績、在庫情報を把握できます。トレーサビリティの領域では部品・完成品の流れや作業状況のデータを常に収集しているため、問題が発生した場合に即時の分析も可能です。

参照元：Tranzac MES公式サイト（http://www.tranzac.co.jp/mes.html）

Tranzac MESとは

Tranzac株式会社が開発した「Tranzac MES」は、わずか1日でセットアップが完了、即導入できるクラウド型のMESシステム。操作性に優れているほかサーバ設置も不要のため、ITに精通した人材が不在でも安心して運用できます。