組付作業支援システムとは?
こちらの記事では、組付作業支援システムについて紹介しています。システムの概要や導入メリットなどに加え、具体的な組付作業支援システムについてまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
組付作業支援システムとは?
組付作業支援システムとは、手作業で行っている組み付け工程の表示を行うことによって作業者をサポートするシステムです。さらに、進捗状況や作業記録の管理を行うなどの機能も搭載されています。
組み付けラインにおいては生産効率が非常に重要となります。これは、生産効率を上げることによって競合他社と差をつけ市場での優位性獲得や製造コストの削減などさまざまな理由がありますが、実際の現場では製造効率がなかなか上がらないという課題に直面しているところも多いとされています。
組付作業支援システムの導入により現場の作業を支援できるため、作業効率の向上という課題の解決にもつなげることが期待できます。
組付作業支援システムの導入メリット
製造現場に組付作業支援システムを導入することにより、まず作業ミスの削減が期待できます。特に初心者など作業経験が浅い作業者のサポートが可能になり、全体的な品質の向上にもつながります。さらに、リアルタイムでの情報共有や作業指示が可能となることから、作業が中断する回数を減らし、スムーズな作業につなげられます。結果として、作業効率の向上と生産性の最大化にもつながります。
また、システム端末による指示通りに組み付け作業や検査を進められるため、作業者自身の負担削減に加え、教育コストの削減につなげられる点もシステムの導入メリットといえます。
組付作業支援システムの種類と技術
AR(拡張現実)を活用した作業支援システム
製造業においてもAR(拡張現実)の技術は、多彩な活用方法が考えられます。例えば、組み立て手順書や作業マニュアルをデジタルデータとして視覚的な表示が可能。3Dデータの使用によって、よりわかりやすいマニュアル類の表示が可能になり、作業効率の向上につながることが期待できます。
AI・画像認識による作業ミス防止技術
製造現場においては、組み立て工程における組付けミスや、チェック工程での目視チェック漏れなどが発生することがあります。そのような現場でも画像認識技術を用いることで自動チェックを行い、作業ミスの防止につなげています。
IoT連携によるリアルタイム作業監視
IoTシステムはさまざまなところで用いられていますが、製造現場でも用いられています。例えば、IoTを活用して設備の稼働状況の可視化を行えるようになります。現場で使用されている機械の稼働データの収集や設備のトラブルをリアルライムで把握するといったことが可能に。状況に応じた迅速な対応ができるようになります。
組付作業支援システム一覧
2025年2月時点で、「組付作業支援システム」を提供しているベンダーは下記1社のみです。
IB-Assy

多彩な機能により手作業による組み付け工程を支援
ユニフェイスにより提供されているIB-Assyは、自動車シートの大手メーカーに納入したシステムをもとに改良を行い、パッケージ化を行ったシステムです。その特徴は、多品種・多工程にわたる数多くの組み付け工程を、デジタルを活用することによって一括管理が行えるようになっている点。作業書作成・変更や進捗・作業記録、承認フローやチェックなどリアルタイムで情報の共有が行えます。
実際の製造現場では、モニターに表示されている作業書通りにマニュアルを見つつ工程を進めることが可能であるため、経験の浅い作業者のサポートも可能。さらに品目や作業項目ごとに、対象の作業を許可可能な作業者や求められるスキルレベルの指定を行えるスキル管理・スキルチェック機能なども搭載。それぞれの経験・スキルの可視化を行い、人員配置などに活かせます。
また、ユニフェイスでは手厚い導入サポートを提供しており、エンジニアに直接相談できます。
主な機能
- 多品種・多工程の組み付け工程を一括管理
- 作業書の作成・変更
- 製造現場の進捗・作業記録の管理
- チェックや承認フローのリアルタイム情報共有
IB-Assyのベンダー情報
ベンダー名 | 株式会社ユニフェイス |
---|---|
本社所在地 | 愛知県名古屋市中区丸の内3-16-19 丸の内ニューネットビル4F |
設立年 | 2009年11月 |
問い合わせ先 | 052-957-2170 |
公式HP | https://uni-face.co.jp/factoryib/ibassy/ |
まとめ
こちらの記事では、組付作業支援システムの概要や導入メリット、具体的な組付作業支援システムの例を紹介してきました。システムの導入により、手作業で行っている組み付け工程の表示を行えるようになり、作業ミスの削減や作業効率の向上、生産性の最大化などにつながることが期待できます。また、生産ラインや製造機械など工場内のさまざまな設備をネットワークで接続し、生産活動の最適化や情報の管理を効率化するスマート工場を目指す上でも貢献をしているといえます。
システムを紹介
ニーズ別 MESシステム 3選
製造現場を管理するうえでの課題、要望により合うMESシステムを紹介します。
本サイトで紹介しているMESシステム29製品(※)から、自社に合った導入ができるよう、既存システムとのデータ連携が可能な「柔軟性」、ERP~MES~制御までを統合した「総合力」、現地の税制・商習慣・多言語への対応可能な「グローバル仕様」の「3製品」を抽出。それぞれの課題や要望に合致する機能や支援内容を実現できるシステムを公式サイトやパンフレットの記載内容をもとに紹介しています。
既存の新旧・異なるメーカーの
生産設備のデータを可視化
一元管理したい。
拡張や変更もできて
誰でも簡単に使えるようにしたい。
混在する新旧多様な設備を連携し
既存システムともスムーズに統合
柔軟カスタマイズ&直感的操作
で現場への導入ストレスを軽減
- 小規模
- 中規模
- 大規模
- 多数拠点
- グローバル
-
- 既存システムとのデータ連携が可能で、シームレスな運用を実現。IT導入補助金対象。
- 低コストでスピーディな導入。誰もが使える直感的な操作性。
-
- 手作業・自働・加工工程などの多様な生産ライン、幅広いメーカー・古い機械のデータ収集が可能。
- 柔軟なカスタマイズが可能。製造業界・ハードウェアにも精通。
MESだけでなく、基幹システムや
制御システムも含め、工場全体を
DX化・管理したい。
大規模な予算をかけるので
知名度の高い会社に頼みたい。
製造の制御システムに長けた
100年超の老舗
国内外に知られる横河電機が
工場DXの幅広いソリューションを提供
ソリューション(横河ソリューションサービス)
- 小規模
- 中規模
- 大規模
- 多数拠点
- グローバル
-
- 原料の入庫、製造、梱包、出荷まで工場全体の最適化をサポートする設計思想。
- ERP~MES~制御までを統合した企業システムとして構築。
-
- Operation Technology(OT)デバイスとその制御システムを長く展開、モノづくりを知る大手企業。
- ハードからソフト、AIソリューションを一体で提供。
複数の海外拠点の状況を
リアルタイムに把握したい。
グローバルで製造現場オペレーションの標準化・品質の均一化を
早期に実現したい。
グローバル規約に対応
迅速なテンプレート設計と
現地の税制・商習慣・多言語への対応で
グローバル企業支援実績が豊富
- 小規模
- 中規模
- 大規模
- 多数拠点
- グローバル
-
- マルチリンガル機能、ASEAN現地税制や商習慣へ標準対応。
- クラウドタイプもあり。迅速・柔軟なテンプレート設計でグローバル展開が容易にできる。
-
- 本製品・COLMINA MESを含め、グローバル展開を行うものづくり企業向けに開発。
- 富士通のグローバルネットワークを駆使したサポート体制を用意。
※本サイトでは、2023年6月10日時点でGoogleにて「MESシステム」「製造実行システム」で検索した際、上位100位までに製品、またはベンダーの公式サイトが表示され、どんなシステムかがわかる情報が記載されている29製品を紹介しています。その中から、より自社に合った導入ができるよう、既存システムとのデータ連携が可能な「柔軟性」、ERP~MES~制御までを統合した「総合力」、現地の税制・商習慣・多言語への対応可能な「グローバル仕様」の製品を公式サイトの記載を参考に抽出(3製品のみ)。それぞれの課題や要望に合致する機能や支援内容を実現できるシステムを公式サイトやパンフレットの記載内容をもとに紹介しています。
<ニーズ分けの理由>
「IB-Mes」…スモールスタートからの拡張、カスタマイズ、変更対応に強み。製造業に精通したエンジニア集団が柔軟に対応。
「YOKOKAWA-MESソリューション」…制御システム分野等において製造業界では名実ともに国内外に広く知られている大手グループが開発。
「SAP製造実行実行システム」…グローバル向けの機能や対応、海外サポート拠点などが充実。