仕様・文書管理

MESの「仕様・文書管理」機能とは

アメリカのMES推進団体MESAインターナショナルが定義するMESの機能において、2番目に紹介されているのが「仕様・文書管理」機能です。

MESにおける仕様・文書管理とは、作業に必要な文書の作成や製造記録の管理を行なう機能です。作業に必要な文書とは、具体的には図面や作業指示書、レシピ（配合表）、手順書、仕様書、BOM（部品表）などを指します。

この機能では、製造プロセスにおいて必要な書類が基準を満たしているか、蓄積した書類を正しく管理できているかのチェックも可能です。また、設計変更などに対する編集機能も有しています。

また、MESの仕様・文書管理はペーパーレス・オペレーションが基本であり、紙運用による事務工数の削減にも貢献します。

MESシステムにおける「仕様・文書管理」機能の例

上記に挙げた生産現場に必要な書類を、システムの導入によって基本的にペーパーレスで管理する機能です。以下で実際にリリースされているMESシステムの例を見てみましょう。

ProManageの「仕様・文書管理」機能の例

ProManageの文書管理機能を用いることで、製造の現場に必要な規格類や仕様書などの一括管理が可能となります。現場の情報展開のスピードと確実性を同時に高められるでしょう。

参照元：ProManage公式サイト（https://www.itnet.co.jp/lp/promanage/）

ProManageとは

株式会社伊東商会が開発したProManageは、世界各国の生産現場で愛用されている製造実行システム。外部環境の変化や現場の状況、予算に応じて必要な機能だけを柔軟に導入できるのがProManageのメリットです。

FactRiSMの「仕様・文書管理」機能の例

さまざまな機能を有するFactRiSMでは、マスタ管理機能で製造手順やMBR（製造指図記録書原本）管理が可能です。

参照元：FactRiSM公式サイト
（https://www.hitachi.co.jp/products/infrastructure/product_site/factrism/index.html）

FactRiSMとは

株式会社日立製作所が開発した「FactRiSM」は、同社が培ってきたOT・ITのノウハウを集約した統合製造実行管理システム。組立加工業や素材産業、化学業界などにマッチしたさまざまな機能が搭載されています。

IB-MESの「仕様・文書管理」機能の例

IB-MESのマスタ管理機能を利用することで、検査成績書などの文書類をシステム上で追加・編集・削除できるようになります。同じように労務管理における作業実績記録の追加・編集・削除も可能です。

参照元：IB-MES公式サイト（https://uni-face.co.jp/factoryib/ibmes/）

IB-MESとは

株式会社ユニフェイスが開発したIB-MESは、コストパフォーマンスに優れたパッケージ型のMESシステム。新旧さまざまな設備からのデータ取得やシステム連携が可能な汎用性の高さ、幅広い機能を簡単に使える操作性の高さがセールスポイントです。

Mini-MESの「仕様・文書管理」機能の例

Mini-MESの製造指示機能では工程ごとの製造指示をExcelファイルに出力でき、書式はユーザーのニーズに合わせてカスタマイズが可能です。

参照元：Mini-MES公式サイト（https://www.techspire.co.jp/eedx/mini-mes.html）

Mini-MESとは

株式会社テクスパイアが開発した「Mini-MES」は、中小規模の機械加工業に特化したコンパクトなMESシステム。BOM（部品表）をはじめとするマスタを基礎データとし、製造計画・指示・実績をトータルに管理します。