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一般的な導入の流れ

目次

目標設定から利用まで~システム構築のプロセス

パッケージ・フルスクラッチを問わず、MESを導入する際の一般的な流れを以下に紹介します。

①システム導入の目標を設定する

MESの導入に際して、最初に行うことは「目標を設定する」ことです。MESを何のために導入し、何を達成するのか、実現したいのか、という具体的な目標を立てる必要があります。目標を設定することで、チームの意識を統一できるだけでなく、目標に沿って製品選びを行い、自社に本当に必要なシステムを導入しやすくなったり、フルスクラッチの場合でも、目標に沿った開発を行い自社に合ったシステムを作ったりできるようになります。

②導入・運用のための事前準備と体制づくり

MESシステムは、目標を設定したら、すぐに導入というわけにはいきません。自社の製造現場に合ったシステムを導入し、有効に活用していくための体制を整えておく必要があります。

技術的な問題や、リソース、予算はもちろんシステム導入のためのプロジェクトを立ち上げ、必要な人材をアサインしたり組織したりすることも大切です。このような事前準備と体制づくりを行うことで、MESのスムーズな導入が可能となります。

③MESの選定とシステム構築

目標設定と事前準備が整ったら、次はMESの選定に入ります。パッケージ(既製品)にするか、フルスクラッチ(オーダーメイド)にするか、2つの道に分かれますが、いずれであっても当初設定した「目標」に沿ってシステムを選ぶことが大事です。

あらかじめ現場が抱える業務課題を洗い出しておき、それを解決するためにどのようなシステムを導入すべきか、あるいはどのようにシステムを設計すべきか、予算や人材といった種々の要素も考慮しながら総合的に判断する必要があります。この点は、パッケージでもフルスクラッチの場合でも同様です。

④導入後のシステム活用と定着

MESシステムの選定やシステム構築が済んだら、いよいよ自社への導入となります。導入後の課題は、システムの十分な活用と定着です。いくらハイスペックのシステムを導入しても、存分に活用できないのでは宝の持ち腐れとなってしまいます。

導入効果を最大限にするためには、システムの操作に関する従業員トレーニングを実施したり、各工程に最適なシステム構成を設定したり、改めてシステム導入の目的・目標と現状の課題を認識し共有したりすることが必要です。

パッケージとフルスクラッチの導入方法

上述の通り、MESシステムの選定では、パッケージとフルスクラッチに分かれます。パッケージは既製品としてのMESシステムで、フルスクラッチは、顧客の要望に基づいてゼロからシステム開発を行って作るオーダーメイドのMESです。

パッケージとフルスクラッチでは、それぞれ導入方法(ステップ)が異なります。パッケージの場合は、すでにシステムが完成しているため、その中から自社に合った製品を選ぶことで導入ができますが、フルスクラッチの場合は、オーダーメイドであるため、ゼロからシステム開発を行い、テスト公開、テスト運用を経て引き渡し・・・という運びになります。

当然ながら、パッケージの方がスクラッチより納期を短くできますが、スクラッチの方がより自社に適した(要望を反映した)MESシステムの導入が可能です。

製造現場の要望に合った
システムを紹介
ニーズ別 MESシステム 3

製造現場を管理するうえでの課題、要望により合うMESシステムを紹介します。
本サイトで紹介しているMESシステム29製品(※)から、自社に合った導入ができるよう、パッケージ、カスタマイズ、スクラッチ、どの方法にも対応している「3製品」を抽出。それぞれの課題や要望に合致する機能や支援内容を実現できるシステムを公式サイトやパンフレットの記載内容をもとに紹介しています。

※上記6つの選び方のポイントにすべて合致しているか否かによる選定ではありません。ご了承ください。

柔軟性

既存の新旧・異なるメーカーの
生産設備のデータを可視化
一元管理したい。
拡張や変更もできて
誰でも簡単に使えるようにしたい。

混在する新旧多様な設備を連携し
既存システムともスムーズに統合
柔軟カスタマイズ&直感的操作
で現場への導入ストレスを軽減

IB-MES(ユニフェイス)
  • 小規模
  • 中規模
  • 大規模
  • 多数拠点
  • グローバル
システムの強み
  • 既存システムとのデータ連携が可能で、シームレスな運用を実現。IT導入補助金対象。
  • 低コストでスピーディな導入。誰もが使える直感的な操作性。
ベンダーの強み
  • 手作業・自働・加工工程などの多様な生産ライン、幅広いメーカー・古い機械のデータ収集が可能。
  • 柔軟なカスタマイズが可能。製造業界・ハードウェアにも精通。
知名度

MESだけでなく、基幹システムや
制御システムも含め、工場全体を
DX化・管理したい。
大規模な予算をかけるので
知名度の高い会社に頼みたい。

製造の制御システムに長けた
100年超の老舗
国内外に知られる横河電機
工場DXの幅広いソリューションを提供

YOKOGAWA-MES
ソリューション(横河ソリューションサービス)
  • 小規模
  • 中規模
  • 大規模
  • 多数拠点
  • グローバル
システムの強み
  • 原料の入庫、製造、梱包、出荷まで工場全体の最適化をサポートする設計思想。
  • ERP~MES~制御までを統合した企業システムとして構築。
ベンダーの強み
  • Operation Technology(OT)デバイスとその制御システムを長く展開、モノづくりを知る大手企業。
  • ハードからソフト、AIソリューションを一体で提供。
グローバル

複数の海外拠点の状況を
リアルタイムに把握したい。
グローバルで製造現場オペレーションの標準化・品質の均一化を
早期に実現したい。

グローバル規約に対応
迅速なテンプレート設計と
現地の税制・商習慣・多言語への対応で
グローバル企業支援実績が豊富

SAP製造実行システム(富士通)
  • 小規模
  • 中規模
  • 大規模
  • 多数拠点
  • グローバル
システムの強み
  • マルチリンガル機能、ASEAN現地税制や商習慣へ標準対応
  • クラウドタイプもあり。迅速・柔軟なテンプレート設計でグローバル展開が容易にできる。
ベンダーの強み
  • 本製品・COLMINA MESを含め、グローバル展開を行うものづくり企業向けに開発
  • 富士通のグローバルネットワークを駆使したサポート体制を用意。

※本サイトでは、2023年6月10日時点でGoogleにて「MESシステム」「製造実行システム」で検索した際、上位100位までに製品、またはベンダーの公式サイトが表示され、どんなシステムかがわかる情報が記載されている29製品を紹介しています。その中から、より自社に合った導入ができるよう、パッケージ、カスタマイズ、スクラッチ、どの方法にも対応している「製品」を公式サイトの記載を参考に抽出(3製品のみ)。それぞれの課題や要望に合致する機能や支援内容を実現できるシステムを公式サイトやパンフレットの記載内容をもとに紹介しています。

<ニーズ分けの理由>
「IB-Mes」…スモールスタートからの拡張、カスタマイズ、変更対応に強み。製造業に精通したエンジニア集団が柔軟に対応。
「YOKOKAWA-MESソリューション」…制御システム分野等において製造業界では名実ともに国内外に広く知られている大手グループが開発。
「SAP製造実行実行システム」…グローバル向けの機能や対応、海外サポート拠点などが充実。

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