自動車・自動車部品
IB-MESの導入事例
自動車部品メーカーが株式会社ユニフェイスのMESシステム「IB-MES」を導入した事例です。
導入前の課題・導入の経緯
製造現場まで行かなければ稼働状況が把握できない
導入前は製造現場まで行かなければ設備の稼働状況が把握できず、複数の設備が停止した場合も保全対応の優先順位をつけられないような状態でした。そこで、設備の稼働状況を含む現場の情報を収集・分析して問題点を洗い出し、PDCAサイクルによる解決で現場にフィードバックしていくことが必要と考えられたのです。
まずは工場全体の状況を把握するため、MESシステムの導入が検討されます。40以上の工程、100台以上の設備にシステムを展開していくことを考慮すると、何よりも自由度の高さが求められました。そこで選択されたのが「IB-MES」です。別システムでの導入でメーカーの対応が好印象だったこと、ローコストでの導入が可能だったことなどが決め手となりました。
参照元:IB-MES公式サイト(https://uni-face.co.jp/wp/interview/31/)
導入後の効果・担当者の声
簡単操作で誰でも稼働状況を把握できるようになった
「IB-MES」はタッチパネルで直観的な操作が可能なため、現場にもスムーズに受け入れられました。収集したデータは大型モニタによるアンドン表示を検討していましたが、その内容や視認性を自分たちで調整したかったため、関連システム「IB-Skin」も採用。設備の稼働状況が誰でも確認できるので、設備が停止した場合は管理部門から製造部門にすぐ連絡できるようになりました。また、どの設備がいつから、どんな頻度で停止しているかも一目で把握できるため、保全対応の優先度も決めやすくなったようです。
このほか、生産の進捗によって段取りの予定時刻が自動計算されるので、効率的な作業者の割り当ても可能です。今度もさらなる生産性の向上が期待されます。
参照元:IB-MES公式サイト(https://uni-face.co.jp/wp/interview/31/)
GLOVIA ENTERPRISE MESの導入事例
さまざまな音響機器を手がけ、自動車の車載スピーカーの開発・製造メーカーとしても知られるフォスター電機株式会社が、富士通株式会社のMESシステム「GLOVIA ENTERPRISE MES」を導入した事例です。
導入前の課題・導入の経緯
自動車メーカーの要求品質に応えきれなくなりつつあった
国内外の自動車メーカーは、FIFO(先入れ先出し)やトレーサビリティといった品質管理を非常に重視する傾向にあります。同社においても自動車メーカーとの信頼関係を強化するため、現場の品質管理レベルを向上させることが急務となっていました。しかし、現場の運用は紙ベースで情報を整理・保存する従来型の運用。そのような状況では、年々厳しさを増す自動車メーカーの要求品質に応えきれなくなりつつありました。
そこで同社では「品質管理レベルの向上」「製造現場オペレーションの標準化」「製造現場の見える化」という3つのミッションを設定。検討の結果、車載スピーカーを製造するベトナム工場へのMESシステム導入が決定されました。
参照元:富士通株式会社公式サイト(https://www.fujitsu.com/jp/services/application-services/enterprise-applications/glovia/case-studies/foster/)
導入後の効果・担当者の声
品質管理レベルの向上により自動車メーカーとの信頼関係が強化
海外工場へのMESシステム導入には、現場の理解とスタッフへのトレーニングが欠かせません。そこは富士通の現地パートナーが手厚いサポートを行ない、無事に運用がスタートしました。特に大きく変わった業務は工場内での部材の扱い方。まず部材受け入れのタイミングでバーコードラベルを貼付し部品倉庫に保管し、そこではハンディターミナルを用いて部材を保管している棚のQRコードを読み取り、部材のバーコードをスキャンします。その後は生産指示に基づいて必要な分だけ出庫し、2時間ごとに部品を小分けしラインで組み立てる、という作業フローが構築されました。
在庫移動や生産実績をすべて紙ベースで記録していた従来の運用と比較して、エラーの可能性は確実に減少しています。自動車メーカーからの品質情報に関する問い合わせにも素早い対応が可能となり、万が一品質トラブルが発生しても原因を迅速に特定できます。このような体制の構築は自動車メーカーが求める品質管理の水準を満たし、信頼関係の強化にもつながっています。
参照元:富士通株式会社公式サイト(https://www.fujitsu.com/jp/services/application-services/enterprise-applications/glovia/case-studies/foster/)
TONOPSの導入事例
自動車や輸送用機械器具のブレーキ製品を製造している日清紡ブレーキ株式会社が、東レエンジニアリングDソリューションズ株式会社のMESシステム「TONOPS」を導入した事例です。
導入前の課題・導入の経緯
情報管理が現場の大きな負担になっていた
同社の現場は工程ごとに異なるシステムが存在し、品質データの取得には各工程のシステムを確認する必要があるなど、現場にとって情報管理が大きな負担になっていました。そして品質記録は紙ベースで、2,000種類もの品番それぞれの検査結果を紙に記載し、それをExcelに入力する運用方式。他にも棚卸など人手作業が多く、システムの一元化が求められるようになりました。
そこで、以前に海外工場でのシステム導入を依頼した東レエンジニアリングDソリューションズ株式会社から提案を受け、MESシステムの導入に踏み切ったのです。
参照元:TONOPS公式サイト(https://www.tonops.net/case/nisshinbo-brake.html)
導入後の効果・担当者の声
工程間の情報連携で品質確保と業務効率化を両立
TONOPSの導入後は、工程間のスムーズな情報連携が実現。工程ごとのシステムを確認しながら半日がかりで実施していた品質データの取得は、現在ではシステム上での検索が可能です。在庫管理にはハンディターミナルを導入、現場の動きをリアルタイムで把握できるようになったため、棚卸業務の工数も大幅に削減できました。また、BIツールの仕様によって製造実績や工程の稼働状況も見える化に成功しています。
このほか、計画未達の品目があれば原因となっている工程を容易に特定できるので、速やかな対応が可能です。検査工程でも測定器のデータを自動で取り込むことで入力ミスが軽減。品質確保と業務効率化の両立を達成させました。
参照元:TONOPS公式サイト(https://www.tonops.net/case/nisshinbo-brake.html)
まとめ
自動車ならびに自動車部品メーカーのような組立系製造業にとって、品質を確保するための「現場の見える化」「データ収集」は欠かせないタスクです。
それをいかにミスなく効率的に実施できるか考えたとき、MESシステムの導入が第一選択肢になるのではないでしょうか。
システムを紹介
ニーズ別 MESシステム 3選
製造現場を管理するうえでの課題、要望により合うMESシステムを紹介します。
本サイトで紹介しているMESシステム29製品(※)から、自社に合った導入ができるよう、既存システムとのデータ連携が可能な「柔軟性」、ERP~MES~制御までを統合した「総合力」、現地の税制・商習慣・多言語への対応可能な「グローバル仕様」の「3製品」を抽出。それぞれの課題や要望に合致する機能や支援内容を実現できるシステムを公式サイトやパンフレットの記載内容をもとに紹介しています。
既存の新旧・異なるメーカーの
生産設備のデータを可視化
一元管理したい。
拡張や変更もできて
誰でも簡単に使えるようにしたい。
混在する新旧多様な設備を連携し
既存システムともスムーズに統合
柔軟カスタマイズ&直感的操作
で現場への導入ストレスを軽減
- 小規模
- 中規模
- 大規模
- 多数拠点
- グローバル
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- 既存システムとのデータ連携が可能で、シームレスな運用を実現。IT導入補助金対象。
- 低コストでスピーディな導入。誰もが使える直感的な操作性。
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- 手作業・自働・加工工程などの多様な生産ライン、幅広いメーカー・古い機械のデータ収集が可能。
- 柔軟なカスタマイズが可能。製造業界・ハードウェアにも精通。
MESだけでなく、基幹システムや
制御システムも含め、工場全体を
DX化・管理したい。
大規模な予算をかけるので
知名度の高い会社に頼みたい。
製造の制御システムに長けた
100年超の老舗
国内外に知られる横河電機が
工場DXの幅広いソリューションを提供
ソリューション(横河ソリューションサービス)
- 小規模
- 中規模
- 大規模
- 多数拠点
- グローバル
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- 原料の入庫、製造、梱包、出荷まで工場全体の最適化をサポートする設計思想。
- ERP~MES~制御までを統合した企業システムとして構築。
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- Operation Technology(OT)デバイスとその制御システムを長く展開、モノづくりを知る大手企業。
- ハードからソフト、AIソリューションを一体で提供。
複数の海外拠点の状況を
リアルタイムに把握したい。
グローバルで製造現場オペレーションの標準化・品質の均一化を
早期に実現したい。
グローバル規約に対応
迅速なテンプレート設計と
現地の税制・商習慣・多言語への対応で
グローバル企業支援実績が豊富
- 小規模
- 中規模
- 大規模
- 多数拠点
- グローバル
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- マルチリンガル機能、ASEAN現地税制や商習慣へ標準対応。
- クラウドタイプもあり。迅速・柔軟なテンプレート設計でグローバル展開が容易にできる。
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- 本製品・COLMINA MESを含め、グローバル展開を行うものづくり企業向けに開発。
- 富士通のグローバルネットワークを駆使したサポート体制を用意。
※本サイトでは、2023年6月10日時点でGoogleにて「MESシステム」「製造実行システム」で検索した際、上位100位までに製品、またはベンダーの公式サイトが表示され、どんなシステムかがわかる情報が記載されている29製品を紹介しています。その中から、より自社に合った導入ができるよう、既存システムとのデータ連携が可能な「柔軟性」、ERP~MES~制御までを統合した「総合力」、現地の税制・商習慣・多言語への対応可能な「グローバル仕様」の製品を公式サイトの記載を参考に抽出(3製品のみ)。それぞれの課題や要望に合致する機能や支援内容を実現できるシステムを公式サイトやパンフレットの記載内容をもとに紹介しています。
<ニーズ分けの理由>
「IB-Mes」…スモールスタートからの拡張、カスタマイズ、変更対応に強み。製造業に精通したエンジニア集団が柔軟に対応。
「YOKOKAWA-MESソリューション」…制御システム分野等において製造業界では名実ともに国内外に広く知られている大手グループが開発。
「SAP製造実行実行システム」…グローバル向けの機能や対応、海外サポート拠点などが充実。