二次電池・バッテリー
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二次電池・バッテリー製造は、原材料ロットから個片までを跨ぐ長工程と、ドライルームなど環境依存の厳しい品質要求が特徴です。MES導入の事例やメリットを解説します。
横河電機「CIMVisionAssembly」の導入事例
横河電機の製造実行システム「CIMVisionAssembly」は、二次電池製造工程で15年以上にわたり多くの採用実績を持つMESパッケージです。原材料の投入からライン仕掛品、出荷までのトレーサビリティ管理と、異常品の下流工程への流出や材料誤投入の防止を実現します。
導入前の課題・導入の経緯
導入前の電池製造現場では、納入先からの品質不適合連絡を受けた際に対象ロットを特定するまでに時間がかかり、流動停止や回収範囲の最小化が難しいという課題を抱えていました。電極からセル・出荷までを跨ぐ長工程では異常の影響範囲を迅速に特定できず、製造物責任リスクも大きな懸念事項だったのです。
また、紙・エクセルベースの管理では作業員による材料間違いや時間管理のポカミスを防ぎきれず、DX・IoT対応も急務となっていました。
参照元:横河電機 電池製造業向けトレーサビリティー(https://pages.yokogawa.com/jp-Battery-2)
導入後の効果・担当者の声
導入後は、原材料投入からライン上の仕掛品、出荷までを一気通貫で管理でき、不適合ロットの特定が速やかに行えるようになりました。
ロット・個片の双方の管理単位に対応し、前工程はロット管理、後工程は個片管理といった二種類が混在する生産にも柔軟に対応できるため、工程間を跨ぐ変化点も検索条件で限定可能となり、不良仕掛品の削減につながっています。
材料間違いや時間管理をシステムが検知することでポカミスを未然に防ぎ、自社での設定変更にも対応するためライン変更にも柔軟に追随できます。
参照元:横河電機 電池製造業向けトレーサビリティー(https://pages.yokogawa.com/jp-Battery-2)
日立製作所「バッテリーソリューション」の導入事例
日立製作所は2026年1月のCES2026において、材料解析からLCM(ライフサイクルマネジメント)までを一気通貫で支える「バッテリーソリューション」を展示・紹介しました。MESは同ソリューションの中核要素の一つとして位置付けられています。
導入前の課題・導入の経緯
EV向けリチウムイオン電池の需要拡大を背景に、電極製造、ドライ環境、セル製造など多岐にわたる工程を統合管理する必要性が高まっていました。
またバッテリー製造は工場の巨大化・エネルギー消費増大が課題であり、人手不足を前提とした「人が不足しても止まらない工場」の実現、設備停止(ダウンタイム)削減や省人化が急務となっていました。
さらに次世代電池では乾燥工程削減やレアメタルのリユース・リサイクルまで含めたLCM対応まで求められました。
参照元:日立製作所 デジタルイベントレポート(https://www.hitachi.com/ja-jp/products/digital/events/event-reports/2026/17817245/)
導入後の効果・担当者の声
バッテリーソリューションでは、MESが工程データと設備データを統合し、AIによる不良予兆検知や設備保守の最適化を実現します。これによりOEE向上、歩留まり改善、省人化に貢献します。材料解析、電極製造、ドライ環境、セル製造、MES、LCMまでを日立のハードウェア技術とデジタル技術で一気通貫にカバーできる点が特徴です。
担当者は「MESやERPとAIを組み合わせることで設備の予兆保全や材料管理を自動化でき、"人が不足しても止まらない工場"がつくれる」と語っており、バッテリーのライフサイクル全体最適化を目指しています。
参照元:日立製作所 デジタルイベントレポート(https://www.hitachi.com/ja-jp/products/digital/events/event-reports/2026/17817245/)
二次電池・バッテリー製造業界がMESを導入するメリット・注意点
二次電池・バッテリー製造は、原材料ロットの管理から電極製造、セル・モジュール組立に至る長工程を持ち、乾燥やドライルームといった環境依存の工程も多く含みます。加えてppmレベルの品質要求や変化点管理が求められるため、MES(製造実行システム)の導入は品質・生産性の両面で大きな効果が期待できます。ここでは電池工程特有のメリットと、導入時に押さえておきたい注意点を整理して解説します。
トレーサビリティの確保
MESシステムの導入で、原材料ロットから完成品までを一気通貫で追跡が可能です。納入先から不適合連絡を受けた際も対象ロットを迅速に特定でき、流動停止や回収範囲の最小化につながります。
リアルタイムでの可視化
IoTや設備データ収集による稼働状況・環境条件をリアルタイムでチェックすることができます。乾燥工程やドライルームなど電池特有の環境条件を工程データと紐付けて記録できるため、歩留まり改善やOEE(設備総合効率)向上に直結します。
ミスの検知
材料誤投入や時間管理ミスなどのポカミスを、システム側で検知・ブロックすることも可能。不良仕掛品の削減と作業員の負荷軽減を同時に実現することもできるでしょう。
導入における注意点
一方で注意点もあります。電池工程は前工程(電極)がロット管理、後工程(セル・組立)が個片管理と、管理単位が切り替わるのが一般的です。両方の管理単位に対応できるMESでないと工程間のトレーサビリティが分断され、変化点分析ができなくなる恐れがあります。
また既存の古い設備・センサーからデータを収集する場合はPLCや通信基盤への追加投資が必要になりやすく、スモールスタートと段階的拡張を前提に投資回収を設計することが重要です。
二次電池・バッテリー製造業界向けのMESシステムの選び方
電池製造向けMESを選定する際は、汎用の生産管理システムでは補い切れない工程特性への対応可否を軸に比較することが有効です。以下の4つの観点を押さえておくと、導入後のミスマッチを防げます。
ロット管理と個片(シリアル)管理の対応
前工程はロット、後工程は個片といった二種類の管理単位が混在する電池ラインでは、両モードを一つのシステム上で扱えることが前提となります。
トレーサビリティ検索性
変化点管理と工程横断のトレーサビリティ検索性についても確認しましょう。材料、設備、環境条件、測定結果など多方面のデータから迅速に変化点を特定できる検索機能が求められます。
上位のERPと下位のPLC・SCADAの連携
ERPで立案した生産計画を現場実行に落とし込み、実績データを経営層にフィードバックする循環を実現するには、上位のERPと下位のPLC・SCADAによる、上下双方向のデータ連携が不可欠です。
メンテナンス性
品種追加やライン変更が頻繁な電池ラインでは、ベンダー依存を最小化し、自社側で柔軟に設定変更できる仕組みが望ましいでしょう。自社での設定変更・拡張性(メンテナンス性)についても選ぶうえで重要となります。
まとめ
二次電池・バッテリー製造は、原材料ロット管理、長工程にわたる個片トレーサビリティ、ドライルーム等の環境依存工程、ppmレベルの品質要求など、他業界にはない厳しい要件を抱えています。
MESの導入により、不適合ロットの迅速特定や設備・環境データの統合、ポカミスの未然防止が可能となり、歩留まり改善やOEE向上、省人化に直結します。
一方で、前後工程の管理単位差や既存設備連携への追加投資といった注意点もあるため、スモールスタートと段階的拡張、上位ERP・下位PLC/SCADAとの連携性なども重要。自社の工程特性に合ったMES選びを進めましょう。
システムを紹介
ニーズ別 MESシステム 3選
製造現場を管理するうえでの課題、要望により合ったMESシステムを紹介します。
MESシステム62製品(※)から、より自社に合った導入ができるよう、既存システムとのデータ連携が可能な「柔軟性」、ERP~MES~制御までを統合した「総合力」、現地の税制・商習慣・多言語への対応可能な「グローバル仕様」に対応している「3製品」を抽出。それぞれの課題や要望に合致する機能や支援内容を実現できるシステムを公式サイトやパンフレットの記載内容をもとに紹介しています。
既存の新旧・異なるメーカーの
生産設備のデータを可視化
一元管理したい。
拡張や変更もできて
誰でも簡単に使えるようにしたい。
混在する新旧多様な設備を連携し
既存システムともスムーズに統合
柔軟カスタマイズ&直感的操作
で現場への導入ストレスを軽減
- 小規模
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- 大規模
- 多数拠点
- グローバル
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- 既存システムとのデータ連携が可能で、シームレスな運用を実現。IT導入補助金対象。
- 低コストでスピーディな導入。誰もが使える直感的な操作性。
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- 手作業・自働・加工工程などの多様な生産ライン、幅広いメーカー・古い機械のデータ収集が可能。
- 柔軟なカスタマイズが可能。製造業界・ハードウェアにも精通。
MESだけでなく、基幹システムや
制御システムも含め、工場全体を
DX化・管理したい。
大規模な予算をかけるので
知名度の高い会社に頼みたい。
製造の制御システムに長けた
100年超の老舗
国内外に知られる横河電機が
工場DXの幅広いソリューションを提供
ソリューション(横河ソリューションサービス)
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- 中規模
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- 多数拠点
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- 原料の入庫、製造、梱包、出荷まで工場全体の最適化をサポートする設計思想。
- ERP~MES~制御までを統合した企業システムとして構築。
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- Operation Technology(OT)デバイスとその制御システムを長く展開、モノづくりを知る大手企業。
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複数の海外拠点の状況を
リアルタイムに把握したい。
グローバルで製造現場オペレーションの標準化・品質の均一化を
早期に実現したい。
グローバル規約に対応
迅速なテンプレート設計と
現地の税制・商習慣・多言語への対応で
グローバル企業支援実績が豊富
- 小規模
- 中規模
- 大規模
- 多数拠点
- グローバル
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- マルチリンガル機能、ASEAN現地税制や商習慣へ標準対応。
- クラウドタイプもあり。迅速・柔軟なテンプレート設計でグローバル展開が容易にできる。
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- 本製品・COLMINA MESを含め、グローバル展開を行うものづくり企業向けに開発。
- 富士通のグローバルネットワークを駆使したサポート体制を用意。
※本サイトでは、2026年2月3日時点でGoogleにて「MESシステム」「製造実行システム」で検索した際、上位100位までに製品、またはベンダーの公式サイトが表示され、どんなシステムかがわかる情報が記載されている62製品を調査。それぞれの課題や要望に合致する機能や支援内容を実現できるシステムを公式サイトやパンフレットの記載内容をもとに紹介しています。



